東山保育園の周辺が土砂災害警戒区域であるということから、現場を確認に行きました。
東山保育園は、50年以上前には高校時代の友人の父親が創立された園で、現在は別の社会福祉法人が運営しています。
保育園の裏側には神社があります。
園舎のすぐ裏(園舎より標高の高い場所)にその神社があります。
そしてその更に上にため池があります。
このため池は、かつて標高の低い場所一帯が田であったことから、用水のために作られたと推測できます。
神社の脇を抜けてため池に上る坂道の傾斜は厳しく、しかも狭隘ですから、更に坂の上で土石流が発生した場合には一気に土石流が下流に流れ込んでその土石流が園舎に流れ込むことも考えられます。また、ため池の排水路は、ため池の出口は広いものの、急角度の流路の下流に行くにつれて狭くなっていて、万一豪雨などでため池が溢れた場合には排水しきれないのではないかと感じました。
そして何より、昨年神社のご神木の1本が倒れたそうで、たまたま園舎側には倒れなかったそうですが、園舎側に倒れていたなら、古い園舎のことですから中にいる子どもたちに被害が及んだことも考えられます。
東日本大震災での大川小学校の避難の問題で施設管理者の責任が問われたことをご記憶の方も多いと思います。この高裁判決では施設の設置者に予見可能性や結果を回避できたのかということについて、過失を認めています。
彦根市では平成20年に土砂災害警戒区域であるという認定をし、広く市民に告知しています。そういう意味からは予見可能性は示されていると言うことになると思います。あわせて、現実の問題として隣接する神社のご神木が倒れたという事実から、再び同じようなことが起きないという保証はありません。
危険を認識しているのであればその危険から子どもたちを守る責任があるのだと思います。
このケースと同様な箇所は、ここに限らず市内のあちこちに存在するはずです。
異常気象が叫ばれる今、身近な危険をハザードマップで確認しておく必要があると思います。