市立病院への想い

政治に関わる人たちの多くは「国民(市民)に寄り添う」という言葉を使うことがあります。特に「今」は国民の多くが新型コロナによって疲弊し切っておられると思います。

 

4月中旬に、彦根市立病院に発熱外来を設置するという報道がありました。全国各地で連日感染者が増加し続け、いよいよ市立病院でも感染者を受け入れることになるのかと、緊張感を抱きました。

 

感染者を受け入れることになれば、外来診療も縮小するでしょうし、何よりも医療従事者の方々の負担は極度に増加することが予想されました。連日搬入される救急患者について、彦根市立病院は99.7%以上を受け入れ続けています。この数字は驚異的な割合です。奈良県の大淀病院での妊婦さんの緊急入院がたらい回しにされた事例を取り上げるまでもなく、受け入れる病院側にとって大変なことです。

 

コロナ禍にあたって報道されたように、感染者の受け入れに当たり、特にECMOでは常に数人の医療スタッフが集中して必要になり、同時に感染リスクとも向き合わなければならないのです。

 

そのような状況にあって、ある病院事務局に勤められていた方に問い合わせをしました。その方は市長部局の部長職も経験されていて、病院・市役所双方の立場をご存知でしたので、次のように問い合わせたのです。

 

「議員報酬の10%を年度末まで減額し、病院事業会計に振り替えることができないでしょうか」と。つまり、予算書の中で「議会費」を減額補正し、これを「病院への操出金」に組み替え、病院事業会計の中で不足しているマスクなどの購入に充てることができないかということです。

 

しかし、「そのような補正予算の編成権限は市長にしかなくて、議員提案ではできない」というものでした。そこで、昨年議員報酬の減額を議長に要望した会派の方に、その思いを伝えたのです。そこからはこの案件は、会派に属さない私の手を離れ、根底の思いが伝わらないままに5月臨時会での緊急動議にまで進んでいったのです。

 

私の思いがもう少し伝わっていれば、その思いを確認してくれていれば、臨時会での緊急動議という形とは違っていたでしょうし、「市民に寄り添う」という曖昧模糊とした提案理由にはならなかったはずだと思います。

 

これまでも、いくつかの提案を模索したことがありましたが、物事の本質を伝えることが如何に大変で、議会全体でそれを受け止めて貰えるだけの説得力が必要だと強く感じました。

 

6月定例会が6月1日に招集されます。5月臨時会と同様に「3密」を回避するために議案説明会を省略するそうです。しばしば行政と議会とを「車の両輪」に喩える発言があります。そうであるなら尚更、事前の詳しい説明の上に、行政・議会が共通認識をもって議会の議論をしなければならないはずなのに、議案説明会を省略してしまえば、実のある議論などできるはずがありません。

 

「市民に寄り添う」のであれば、そのためのプロセスとしての議案説明会は重要なことで、本当に市民のためになることと、議会の持つ行政監視機能とのバランスを如何に保つべきかが問われているのではないでしょうか。

 

「今だけ」が大切なのではありません。彦根市というまちが、将来に亘って「住んでいてよかった」といえる町にするためには、バランスの取れた行政・財政運営を注視する責任が議会にはあるのだと思います。

 

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と、ここまでの下書きをした後に朝刊を読みました。すると、18日の臨時会で彦根市では、市長20%、副市長10%、教育長5%の夏季期末手当の減額の提案を可決しましたが、19日の新聞に掲載されていました草津市・野洲市・守山市・栗東市のほか、湖南市・甲賀市・米原市・豊郷町でも、それぞれ三役の夏季手当全額返上を確認できました。

 

 



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