2011年の折り返し
1年の折り返しを迎えました。
4年前に彦根市議会議員に当選させていただいて、がむしゃらに医療・福祉などを中心として活動してまいりました。私には、当初は「彦根での分娩が満足いくものに」が最大の願いでした。彦根市立病院から3人の産婦人科医が退職して、彦根市立病院での分娩ができなくなりました。そのことを何とか解消できるようにと活動してきました。そして、民間診療所が新たに開設され、少なくとも市内の年間出産数である約1,000件の分娩がまかなえるようになりました。
このようにして、病院という施設との繋がりができたことから、「産婦人科」という分野から「医療全般」へと視野が広まり、そもそも医療とは何か、問題の根源は何かを調べる中で、あらゆる問題が医療制度そのものに起因することを知り、そして地方議員の宿命として、制度そのものへの挑戦に限界のあることを悟り、それでは今ある制度の中で、私も知らなかったそのシステムを市民に知らしめ、少しずつではあるものの、協力をしていこうと活動の場を広げていきました。
そして、病気や怪我で入院をしても、では次はどうするのかという「介護」などの福祉との連携という課題に直面いたしました。このブログでも何度か書いていますが、多くの公立病院は二次医療を担っています。場合によっては三次医療にも匹敵する治療を行っています。
そうであるからこそ、ちょっとした風邪や怪我についてはかかりつけ医を決めておいて、そこで診察・治療してもらうことを伝えて参りました。
公立の病院は市民の税金で設置しているのだから、風邪や怪我でも診察するのが当然だという意見も聞きますが、より重篤な患者さんがたくさんいるのです。人に貴賤や人命に軽重はないのと同じように、病気や怪我にも軽い重いはないから、という理屈です。より重篤な患者さんや、ましてや連日搬送されてくる救急患者への対応も必要となる公立病院では、救急医が置かれていない現状からすれば、外来で診察の順番を待っていても、救急への対応で長く待たなければならないことも仕方のないことをご理解いただきたいと思います。
限りある資源としての医療スタッフを疲弊させないためには、患者側の理解が必要です。ましてや、患者の日常をよく知るかかりつけ医であれば、普段の生活から病気の予測もある程度は可能でしょう。そのことについての教育が必要なのかも知れません。
福祉という面では、病後の介護などとともに、障がいを持つ人たちへの思いやりということも学ばせていただきました。また逆に障がいを持つ人たちからも心根の温かさ・優しさも体験する機会をたくさん得ることができました。
人それぞれの置かれている場で、たくさんの人々に支えていただき、いろいろなことを教えていただきながら、多くのことを吸収することができました。そして人と人の繋がりの中で、その接着剤のような役割を果たしていくべきであると実感しています。
7月2日には「地方自治と福祉のまちづくり」と題する龍谷大学福祉フォーラムが、長浜市港町の「臨湖」で午後1時から開催されます。
http://rec.seta.ryukoku.ac.jp/pdf/11forum.pdf
いろいろな人との繋がりの中で、同じ日時に重複して出席したい会議やイベントがあります。でも、私の体は一つしかありませんので、どれかを選択する必要がでてきます。「顔さえ出しておけば」というのは、許されることではないと思います。ましてや、自分を必要としている会議や、自分がどうしても知っておくべき物事の勉強会などであれば、尚更です。しっかりと勉強して参りたいと思います。それを少しずつお伝えしていくことで、私が得てきた知識を広めたいと思っています。