昨年は、野々村竜太郎元兵庫県議の政務活動費問題が焦点となって、議員のあり方についてテレビなどで報道が相次ぎました。
私は、市議会議員ですので、往々にして言われるように、「地域の問題」に精力を傾注することが必要であるという意見に「?」を感じることがよくあります。確かに、市民から寄せられる様々なご意見や課題についてはその都度、対応しているつもりですが、その多くは自治会から市役所に発言してもらうことで解決することも多いのです。「こういう話が誰それから出てくるので、対応をよろしく」ということで済むのだと思っています。
それよりも、「彦根市」という11万人の生活に関わる問題について提案をし、しかも提言という形で具体的な方策を示して発言する必要があると思っています。国会でも「対案はどのようなものか」と言われたりしますが、市議会であっても、こういうことをすべきだとか、こういう問題が将来的に発生する可能性があるので、そのことに対処すべきである、というような発言をしているつもりです。
私がこれまでの8年間の議員生活において積極的に提言をし、あるいは発言によって変わったことなどを書き出してみたいと思います。
◆マルチスライスCT64列(平成20年6月)
病院での検査で「CT」とか「MRI」という言葉をよく耳にします。
それまでは、速度の遅い機器を使用していましたが、「64列」を使用することで、患者さんへの身体的負担が減り、診察の精度が格段に上がりました。現在ではもっと速度の早い機器がありますが、当時はかなりの速度の機器でした。この機器によって、検査の時間も短縮し、検査の精度もよくなりました。
それまでは、速度の遅い機器を使用していましたが、「64列」を使用することで、患者さんへの身体的負担が減りました。現在ではもっと速度の早い機器がありますが、当時はかなりの速度の機器でした。この機器によって、検査の時間も短縮し、検査の精度もよくなりました。
◆院内助産所(平成19年9月)
市立病院での産科医による分娩に代わり、助産師による妊娠相談から分娩・産後の相談までを、女性の助産師が対応しています。年間約50件程度ではありますが、利用された妊婦さんからは高い評価を得ています。
◆「安心の救急カード」「ひこにゃんの安心カード」(平成21年12月)
千鳥ヶ丘自治会での取り組みを取り上げ、提案しました。全国各地でも行われていますが、「個人情報」との関係から行政としての取り組みには至りませんでした。しかし、市内の自治会や老人会・民生委員などが採用して、広がりを見せています。
◆市立病院の経営安定化(平成23年6月)
公立病院は、地域の中核病院としての役割を担っています。従って、「赤字であること」だけをもって批判してはならないのです。往々にして報道や一部議員からそのような発言があるのですが、効率化を求めながら、中核病院としての役割をしっかり果たせる組織への組み立てが必要です。平成27年3月議会で条例が改正され、病院改革の一歩を歩み出しました。
◆神宮踏切の改良(平成23年2月)
岡町の「ちゃんこ蔵間」の踏切は、踏切直前で2つの道路が合流していて、いつも混雑しています。地元自治会の支援もあり、彦根市が用地を取得し暫定工事が完了しました。平成28年4月からは彦根西高校と彦根翔陽高校が統合し彦根翔西館高校として生徒数が増加し、周辺にあたるこの踏切にも影響が生ずることが予想されます。今回は、あくまでも「暫定改良」のため、今後も引き続き、より安全で安心できる対策を提案してまいります。
◆「新修彦根市史 通史編 現代」の発刊(平成25年12月)
新修彦根市史は、中島市長当時の平成6年に始まった事業です。合計12冊の発刊予定であったものの、現代編については市長から記述すべき期間の追加があったり、内容についてのクレームがあったりして、当初の平成22年刊行が5年も遅れて、この2月にようやく刊行されました。
この間、刊行を求める市民の声を背に、合計4回の議会で「刊行を求める」立場から発言を続け、多くの議員の賛同を得、発刊にこぎつけました。
◆中学校給食の実現(平成23年6月、他に特別委員会を含む委員会での発言多数)
近年の働くお母さんの増加とともに弁当を持参しない生徒の増加、「食育」の観点などから、特に身体的発達の著しい中学生への給食は大切なことです。前市長当時に提案された膨大な費用が予測される「PFI方式」から直営方式に転換させるなど、常に彦根市の財政を勘案しながら、平成27年4月開始に努力しました。
私は議会で発言をし、それを具現化することが最も大切な役割です。単に批判するだけでなく、実現への方策を示すことが大切です。これからも、このスタンスを大切にして、よりよい社会の構築に取り組みます。