関西の夏休みの終わりの行事、地蔵盆が8月19日に行われました。
かつては子ども会が主催していましたが、子どもたちが減少し、数年前から自治会主催行事になりました。会館敷地内の地蔵堂から、会館内に地蔵尊2体を移し、町内のお寺の老僧の読経で地蔵盆が始まりました。
日程的にお盆から近い日程ということもあり、町内の人の集まりも少なく、いささか寂しいものになりました。でも、そんな中、数少ない中学生の協力もあり、町内全体での行事という感がいたしました。
午後からは元自治会長が「千鳥ヶ丘自治会の危機対応」という題で講演が行われました。
近年の水害は全国的に著しく、「50年に1度」という大雨が頻発しています。当自治会の標高は中心部が低い「すり鉢」型の地形をしていて、大雨ともなれば、中心部が浸水する可能性が高いと言うことを数字で示されました。
街区基準点の「Z座標」を地図に落とし込んだ資料も配付され、数字で実感してもらいました。そして、彦根市の防災メールや、万一、床上浸水をしたときの電気のブレーカーの作動についても社宅のある関西電力の社員さんから説明があって、結果として2階以上に避難すること、そして情報を得るためにはスマートフォンの活用が最も有効であることが伝えられました。
なにしろ、高齢者率が非常に高い地域ですから、いかに自分で身を守るか、そのためにできる準備が何なのかを知ることが大事であると強調されました。
また、「災害時連絡における支援度数一覧表」の「案」も示されましたが、住民の協力と個人情報保護との関連、更には情報の更新に課題があることなどから、この構想の実現に至っていないことも説明されました。しかし、各自治会ごとにこのような行動が求められているのは事実であると思います。
夕食は危機管理室から提供いただいた「アルファ米」の使用体験をしてもらい、最後にミニ花火を行って、地蔵盆は終了しました。
自治会長が持ち回りであることも難しい課題です。地域によっては事務局職員を置いてあるところもありますが、人件費負担との兼ね合いで難しいところが多いのが実情で、1年間を個人的な奉仕精神だけで引き継いでいくことの困難さが表面化してきたようにも思います。
これからの地域の課題として、自治会員の経済的負担と帰属意識のせめぎ合いが続きそうです。