住民投票、ひいては国民投票
野洲市の住民投票が終わり、条例の定めによって投票率が50%に届かなかったので、開票されないままに終了しました。
新聞記事によれば、そもそも「住民投票を知らなかった」というものから、「病院には行ったことがないから」、「何が問題なのか分からなかった」まで、インタビューに答えた人たちの感想は様々でした。
問題の根源は「駅前の用地を病院にしてもよいのか」ですから、「土地利用の観点」ではなかったでしょうか。もちろん、先の市議選で「駅前推進派」が多数を占めたことで、「住民投票の結果に法的拘束力がない」ことから投票しなかった市民もあったのかも知れません。
「法的拘束力がない」ことで、推進派も反対派も積極的な広報活動に力が入らなかったのかも知れません。
しかし、「税金の使い道」の問題ですから、具体的に説明することが大切だったのではないかと思います。そして、このような時には「有識者」と言われる人たちが、「経済効果」を中心に意見表明することになるのでしょう。もちろん、「福祉」の観点のように、「経済効果」という物差では計れないものもあります。複合ビルに事業所を誘致することだけが「経済効果」だということもできません。すべては、「町の総合的な開発計画」との整合性なのでしょうが。
先の総選挙で与党が3分の2の議席を維持しました。「憲法改正」が発議されることも予想されます。そうなれば、同じように国民投票へと進むことになりますが、その時に、具体的な説明が行われることになるのでしょうか。このことと住民投票が相通ずるのではないでしょうか。