庁舎耐震化工事頓挫の歴史(3)

「当初案」が出てきたのは、2015年6月定例会でした。この「当初案」が拒否されてでてきたのが「集約案」です。「集約案」は2015年8月臨時会に提出されました。

 

「集約案」は前面に1階建を増築し、後面に5階建を増築(計3,565屐砲垢襪箸いΔ發里任后しかも立体駐車場は作らない、仮庁舎も彦根駅東口のプレハブと、増築面積が増えただけで、付帯決議の趣旨に沿わないだけでなく、観光客が彦根城に向かうときに前面2階以上の階のブレス(筋交い)が丸見えになるという景観上の問題が出てきました。

 

20180211ブレースあり立面図

 

庁舎というものの持つ意味というものを何ら考慮しないところに、大いに問題がありました。そして市民からは「集約案」=「醜悪案」とすら呼ばれることになりました。

 

この「集約案」も仮庁舎の工事費の提案に合わせて提出された(立体駐車場の計画はなし)ものですが、この案も補正予算を削除する修正案が提案され、修正案は賛成15、反対8で再び(実質)否決されました。この時点での見込み工事額は27.9億円でした。しかも、職員の意見を聴いたとはいうものの、職員に意見も「集約案」には反対が多かったのです。日々そこで働く職員の声も、議会の声も聴かない市長の態度は一体どういう神経から出てきたのでしょう。

 

いつまでもこのような状況が続くことに危機感を持った議会は、特別委員会を全議員で構成して、A〜Dという4つの案が示された中で決定することに方向転換されました。2015年9月定例会でのことです。

 

特別委員会が精力的に検討をし、D案で行くという結論を出したのは2015年10月の特別委員会でのことでした。D案は増築面積が6,200屬箸覆衫体駐車場も作ることになりました。しかし、仮庁舎は彦根駅東口のプレハブのままでした。

 

しかし、2015年12月に川嶋副市長が選任され、事態が大きく転換します。彦根駅前のアルプラザを借用することに変わったのです(2016年3月定例会)。この段階から仮庁舎が独り歩きを始めて、工事費に含まれなくなったようです。巷で言われている32億円の工事費には立体駐車場も仮庁舎も含まれていないからです。これは「現行案」との比較において、大きな問題です。現在、諸々の事情によって仮庁舎費用が毎月800万円以上ずつ増加していることを考えると、「現行案」では仮庁舎費用が含まれていましたので公平な比較ができないからです。

 

こうして工事全体の形は落ち着いたのですが、この後、「裏合意」問題が噴出してきたのです。

 

 


庁舎耐震化工事頓挫の歴史(2)

獅山元市長の耐震化工事は、阪神・淡路大震災(1995年1月)が発生し、当時の中島市長が庁舎の耐震診断を指示したことに始まります。庁舎は1972年に完成したもので、45年が経過しています。1968年には稲枝町を合併し、1972年当時の人口は8万人余りでした。

 

1995年の阪神・淡路大震災を契機として、計画実行に着手したものです。「現行案」と言われる案では、現在の庁舎を2倍の面積とするため、8,620崛築するというものでした。これによってワンストップ・サービスが実現する見込みでした。現在の庁舎では1階に市民課と保険年金課の窓口があり、2階に税務課があるなど、市民に最も関係のある部署が別のフロアにあることが問題でもあったのです。

 

そして2011年3月の東日本大震災の発生もあり、2012年9月定例会に詳細設計の予算が上程され、可決しました。当時の工事見込金額は32.65億円で、この中には仮庁舎(庁舎前に仮設)や立体駐車場の費用も含まれていました。この設計図は2013年5月には完成し、そのまま工事の入札へと進むはずでした。

 

しかし、2013年4月の市長選挙で大久保市長が当選し、ここで一気に情勢が変わったのです。大久保市長は財政状況に照らして、この工事を進めないことを決めたのか、一向に前に進めようとしなかったところ、2014年度の予算策定の基本となる部分での立体駐車場用地取得を反故にすることにしたのです。

 

滋賀県総務部長と彦根市総務部長との間で交わされた「確認書(用地取得)」が存在するのに、これを破棄したのです。議会での答弁では明確に「破棄」という言葉は使っていませんが、現実にはそういうことです。

 

このように前進しないことに業を煮やした議会は、2013年12月定例会に「直ちに(耐震化整備に)着手」することを求める決議を全会一致で可決したのです。(以下、議会での議員の立ち位置に揺れがありますので、人数を書くことにいたします。)

 

すると、市長は有識者による検討委員会を設置して、どのような工法を採用するのかということの答申を求めました。その答申には「一般耐震工法」「制震工法」「免震工法」などが示され、同時に工事費の概算も出されました。

 

後日の話ですが、建築の専門家によれば、「制震工法」というのは高層の建物であれば効果はあるが、5階建で、しかも横長の建物であればその費用は無駄であることになるという意見を聞きました。

 

検討委員会は半年かけて結論を出したのですが、ここでおかしな議会への提案がありました。2014年11月14日に検討委員会の報告書が市長あてに出されたのですが、11月19日に11月定例会のための議案説明会が開かれています。役所の内部には部長以上で構成された本庁舎耐震化整備推進本部会議があったはずなのに、その会議に諮られた形跡が明らかではありません。市長の独断で「制震工法の採用」が決まったように思います。少なくとも、工法の基本にかかる部分ですから、慎重に議論されなければならない問題ですし、費用が嵩むことになりますから市長の前言との整合性をどう取るのかの説明がなければならない問題です。

 

そして11月定例会に「補正予算案(仮設庁舎費用の債務負担行為)」が提案され、議会としては「制震工法は認める」が、付帯決議として5項目を取り上げました。つまり、「増築を行い、分散化を避ける」「危機管理対応部署を本庁舎に」「窓口のワンフロア化」「駐車スペースの確保」「仮庁舎を敷地内」という5点で、これを賛成17、反対4、退席1、欠席1で可決しました。

 

ところが、2014年11月定例会で付帯決議を可決したにもかかわらず、市長が提案してきた最初の具体案(「当初案」)は、前面650屐複嘘建=制震工法によって減少する面積だけを増築するという計画)のみで、しかも立体駐車場もなく、仮庁舎も彦根駅東口にプレハブで作るという、付帯決議を無視するものでしたので、提案された仮庁舎予算を削除する修正案が提出され、この修正案は賛成12、反対11で可決され、一旦駅東口への仮庁舎という計画はストップしたのです。

 

市長は付帯決議の意味を理解していなかったことになるのです。

 

 

 

 


分かっている市民の声

ある小売業の方から、このようなご意見を聞きました。

 

「当初予算には反対しづらいよね」、と。「花火大会の復活やひこにゃん予算の復活などがあるから、本丸は新市民体育センターの大規模な予算に反対であっても、その部分は見て貰えない」。

 

まさに、仰るとおりです。

 

だからと言って、修正予算案を提出することは本当に難しいことです。


昨年来のネット報道を振り返る

昨年来、ネットのニュースに「彦根市」がしばしば登場しています。

 

良いことで登場するのであれば嬉しいことですが、そうでないことばかりが続いているのです。

 

昨年1月に庁舎耐震化工事に関して「裏合意」問題が発覚しました。その後、この問題を調査するために彦根市始まって以来の百条委員会が設置されました。そして、庁舎耐震化工事契約の解除についての調停、更には3月には新年度の当初予算の否決にはじまり、市長不信任案の提案がされました。そして、残工事の入札不調、再度の入札も全指名業者の辞退と、このように区分けをしても7件にもなります。その間にも関連情報が流れ続けました。

 

これは何も議会が市長をいじめているわけではありません。市長提案の議案に問題があったり、市長の問題対応が不適切だったからに他なりません。

 

今や、ネットのニュースは1週間が賞味期限ででもあるように、消えていきます。

 

しかし、議員というもの、過去の会議録などをしっかりと検証して、市民に迷惑をかけない事業立案と予算提案であるのかどうか、確認する必要があると思います。

 

 

 

 

 


庁舎耐震化工事頓挫の歴史(1)

10日から6月定例会が再開します。

 

その中で、中期財政計画をはじめとして予算関係の質問をする議員が9人です。

 

さて、彦根市の財政を悪化させた原因を振り返っておきたいと思います。

 

2012年9月定例会に、後に「現行案」と呼ばれた耐震化工事の詳細設計予算が提案されました。市長は獅山向洋さん(現市議)でした。当時の見込額は32.65億円(立体駐車場・仮庁舎を含む)とされていました。そしてその予算が認められ、設計図は5月頃に完成の予定でした。

 

ところが、4月の市長選で大久保市長が当選するという結果となりました。

 

その3月に滋賀県総務部長と彦根市総務部長の間で、現在立体駐車場用地としている県有地の購入についての確認書が取り交わされていました。しかし、8月になって、大久保市長は単身県庁に赴いて、その約束を反故にしたのです。そして、このことについての追及に対して9月定例会で「市長の交代による政策の変更」の一言で、正当化したのです。

 

普通、このような話をするのであれば当事者である総務部長に話を聞き、打合せをした上で行うものです。しかし、一言の断りもなく「独断」で断ったのです。

 

この「独断」がすべての始まりです。

 

このことを忘れてはなりません。

 

今でこそ、議会は議論に議論を重ねているからこそ、これだけ紛糾するのですが、当時の議会はそこまでの追及力がなかったと言い換えることができます。

 

そして大久保市長から出てきたのは、17.39億円(立体駐車場なし、県有地取得なし)の「当初案」だったのです。そのときには「30億円もの費用を彦根市は掛けられない」からというものでした。今や、52億円と平然と言われているのですが、大久保市長はここまでに書いた経過だけにしても覚えているのでしょうか。覚えていれば、52億円(どこまでの事務的経費が含まれているか明確ではありません)もの費用がかかる結果△覆襪海箸悗痢◆峪毀韻悗里詫び」が常に出てきて然るべきですが、毛頭考えていないように平然としています。逆に、議会がいろいろと反対したから費用が高騰したと思っているのかも知れません。

 

このような経緯を新人議員をはじめとして、市民の皆さんに伝わっていないのかも知れません。

 

このような事実を、改めて少しずつ書き込んでみたいと思います。

 

 

 

 



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